当院に月1で来られている80歳の女性。この方は腰痛で杖がないと歩けない状態で当院に来られたのですが、今は杖も必要なく、毎日4000歩~5000歩ぐらい散歩をしているとの事。
当院に来る前は、かなり有名な整形外科に通院し、そこでは脊柱管狭窄症と診断され、ブロック注射を打っていたようですが痛みが改善しない為、当院に来られました。
今も、その整形外科には通われているようですが、先日、医師に「毎日4000歩ぐらい散歩してます」と伝えたところ、医師から返って来た言葉が「ウソだ!!」
ウソだと言われた患者さんはさすがにカチンと来たので「ウソだと思うなら、毎朝私について来なさいよって言ってやりましたよ!」と言い返したそうです。「杖もつかずに、普通に歩いて病院へ行っている姿見てるのにねー」確かに……(笑)
脊柱管狭窄症の特徴の一つに「間欠性跛行」という症状があり、それは長時間歩くと痛みや痺れが発症し、歩く事が出来なくなるといったものなのですが、この医師からすれば、脊柱管の圧迫は変化していないのに、長時間歩けるはずがないと思いこんでいるのでしょう。
以前のブログでも、何度も書きましたが、神経を圧迫しても痛みや痺れが出る事は殆どないのです。この患者さんの痛みは「臀筋」の過緊張。つまりお尻の筋肉が過緊張を起こしそこから痛みが発症していました。
画像を診たわけではありませんが、恐らく当院に来る前と、今現在の脊柱管のサイズに変化はないと思います。でも痛みはない。この患者さんは、画像上の異常=痛みの原因ではないという典型的なケースです。それにしても「ウソだ!!」って凄いな。(笑)