先日、千葉県船橋市の整形外科で脊柱管狭窄症の手術を受けた50代の女性が、誤って大腸を傷つけてしまい、その後亡くなられたというニュースを見ました。
手術は、脇腹に小さい穴をあけて、そこから神経圧迫部位を取り除く「XLIF」という新しい方法だそうですが、その際に、誤って大腸に穴をあけてしまたようです。
私がカイロプラクティックの学校へ通っていた時、当時、基礎医学を教えに来ていた医師の先生が、「人間の身体は金太郎飴ではない。以外なところに臓器があったり、予想外に血管等が脆く、手術中に出血してしまう事もある。
とにかく、身体を開けてみないと解らないんだよね。」とお話されていた事を、このニュースを見て思い出しました。
ただ、今回のニュースを見て最も気の毒に思うのは、そもそも手術が必要な患者さんだったのか?という事です。
以前から、ブログで記事にしていますが、椎間板ヘルニアや、脊柱管狭窄症といった所謂神経圧迫が、痛みや痺れの直接的な原因という仮説を元に手術をしたのでしょうが、手術をしても痛みや痺れが改善しない、もしくは再発するケースは本当に沢山あります。
当院にも、手術を受けたが痛みや痺れが改善しないというお悩みで来院される方は少なくありません。
腰痛や手足の痺れ等の原因は、神経の圧迫ではなく筋肉の過緊張によるもの。筋肉の緊張部位を緩めれば痛みや痺れは改善すると以前からブログで書いて来ましたが、もし仮に、今回手術もそもそも不要な手術で、しかもその結果医療ミスで死に至ったとしたら……。
最近では、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と診断しても、保存療法で経過観察をする病院も増えているようですが、安易に手術を勧める病院もまだまだ多い気がします。
手術をしても、あまり経過が良くないことの方が多いと思いますけどね……。