特に捻った訳でも、強打したわけでもなく、原因がないのに急激に痛みが発症する腰痛。病院でX線検査をしても、大きな原因がある訳でもないのに、継続して治療を受けていてもなかなか痛みが改善しない。何故、特別原因がないにも関わらず、痛みは一向に改善しないのか? この理由についてご説明したいと思います。
痛みの原因を特定できない
X線検査の結果、骨や関節などの構造的な異常が見つからないと、原因不明と診断される事がとても多いです。しかし、急性腰痛は構造的な異常が原因で痛みを発症する事はほぼありません。痛みはすべて骨や神経の異常と捉えていると、本当の原因に気づく事は出来ないのは当たり前ですね。
抗炎症薬は効果的ではない
腰痛等で病院へ行くと、痛みはすべて炎症が原因のごとく抗炎症薬を処方される事多々ありますが、実は、急性腰痛は炎症を伴わない痛みのケースが非常に多いです。痛みは筋肉の過緊張→緊張部位の酸欠→痛み物質の分泌。このパターンが圧倒的に多いのです。炎症は起きていない訳ですから、抗炎症薬が効果を発揮しないのは当然と言えます。
電気治療で痛みが改善しない
干渉波や低周波等の電気治療を受けても痛みが改善しないという経験をお持ちの方は沢山いると思われます。干渉波や低周波の電気治療の効果としては、微弱な電流で筋肉を動かしその結果、血流が促進されて痛みが改善するというもののようですが、これらの電気治療で痛みが劇的に改善したというケースは、私個人としては見たことも、聞いたこともありません……。 電気治療機器を使いこなせない事が原因なのか…。
まとめ
急性腰痛で来院された患者さんから、当院に来る前に受けていた治療について、上記のような説明や治療を受けていたが、改善しなかったという話をよく伺います。特に原因もなく急に強い痛みに襲われたというタイプの急性腰痛に関しては、7~8割は3回も施術をすればほぼ痛みは改善します。痛みの原因部位をしっかりと把握出来れば、何ヶ月も痛みが持続するということは、ほぼありません。多くの場合、痛みが改善しない=適切な場所に適切な処置をしていない。これが急性腰痛が改善しない一番の原因だと思われます。